鋼鉄ジーグをモチーフにしたイタリア映画がイタリア・アカデミー賞で最多受賞!
先月、このブログでご紹介した「Lo chiamavano Jeeg Robot」(ロ・キアマヴァノ・ジーグ・ロボット)=<皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」>が、先日行われたイタリア・アカデミー賞のDavid di Donatello(ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞)において最多ノミネート・最多受賞の快挙を遂げました。イタリアの街中に、日本語の文字が書かれた大きなポスターがでかでかと貼られ、「なんだ、あのポスターは?!」と目が釘付けになったあの作品が、なんとイタリア・アカデミー賞で最多受賞となるとは!いはやは驚きです。
2016年3月11日記事「日本アニメにちなんだイタリア映画が人気!」もあわせてどうぞ。
「鋼鉄ジーグ」は1970年代に日本で公開されていた、日本を代表する漫画家・永井豪氏のアニメーション。今回のイタリアの映画は、鋼鉄ジーグの実写化ではなく、鋼鉄ジーグにインスパイアされた内容でオリジナルストーリー。ひょんなことから計り知れない腕力を得た主人公が、その力を武器にヒーローになっていく姿を描いています。日本アニメからインスパイアーされたイタリア映画なんて、これは是非観なければ!と、私もフィレンツェの映画館でイタリア人の友人たちと一緒に見ましたが、俳優たちの熱演のおかげでチープなアクション映画とは一線を画したヒーローものに仕上がっていました。
俳優部門は「皆はこう呼んだ鋼鉄ジーグ」が独占!
ありきたりなアクション映画にならなかった要因はイタリアのスター俳優たちの競演が優れたものだったためですが、最優秀主演男優・女優、最優秀助演男優・女優の4部門を「皆はこう呼んだ鋼鉄ジーグ」が独占する結果に。惜しくも最優秀作品賞は逃したものの、この作品が第一作目となるGabriele Mainetti(ガブリエレ・マイネッティ)監督は新人監督賞を受賞。その他、最優秀プロデューサー賞など合計7部門で受賞するという大快挙を成し遂げました。
関連リンク: イタリア・アカデミー賞の公式サイト
日本ではイタリア映画祭2016にてGWに特別上映
とにかくイタリアでは、口コミの評判の良い作品で、周りも口コミで見に行ったという人が多かったほど、一般市民に人気のあった作品。「最近のイタリア映画はどうしようもないけど、これは近年久しぶりにいい作品」とまで言っているイタリア人たちもいました。舞台がローマでローマ方言が強く、フィレンツェ出身のイタリア人たちでさえ「時々、少しだけ何言ってるかわからないほど方言が強かった」と言っていたため、私には難しい会話も多かったですが、内容はシンプルなので内容理解には困りません。現在イタリア語学習をされている方にもお勧めな「皆はこう呼んだ鋼鉄ジーグ」は、日本では東京で開かれるイタリア映画祭2016にてゴールデンウィークに特別公開されます。イタリア映画が好きな人、ヒーローものが好きな人、このゴールデンウィークは日本アニメにインスパイアされたイタリア映画『皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」』を見に出かけてはいかがでしょうか?
【特別上映スケジュール】
『皆はこう呼んだ「鋼鉄ジーグ」』
[2015年/112分]
原題:Lo chiamavano Jeeg Robot
監督:ガブリエーレ・マイネッティ Gabriele Mainetti
<場所>
有楽町朝日ホール (マリオン11階)
<チケット>
前売1回券 1,450円
当日1回券 1,700円
<日時>
4月29日[金・祝] 14:40~
05月04日[水・祝] 18:40~
関連リンク: イタリア映画祭2016
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