今年のバレンタインは土曜日だったので日本でもさぞ賑わったのではないでしょうか?
(イタリアのバレンタインの詳細はこちらをどうぞ!「レストランの予約が最も取れにくい日は?!イタリア流バレンタイン」)
イタリアもさすがバレンタイン発祥の地だけあって、この日はどのレストランも満員御礼。イタリア人の友人が「ディナーにピッツェリア(pizzeria=ピザ屋さん)を予約しようとしたんだけど、なんと10軒電話して全部予約でいっぱいだったよ!11軒目でやっと予約が取れた!」と言っていました。また他の友人は「バレンタイン当日に花屋へ行ったら、お客さんで溢れかえり、赤いバラが残りわずかになっていて選ぶ余地がなかったくらい。」とのこと。イタリアではチョコレートを贈る習慣はないのですが、ロマンチックなプレゼントの添え物としてチョコレートをプレゼントすることはあるので、イタリアを代表するチョコレートブランドPerugina(といっても、ネッスルに買収されてしまったので、厳密には残念ながらもはやイタリアのブランドではないのですが・・)の最もポピュラーなチョコレートBaci(バーチ。イタリア語でキスという意味です。)もバレンタイン用のTVコマーシャルを放送していました。それが上のビデオ。今年はイタリアの人気ポップアイドル歌手Tiziano Ferro(ティッツィアーノ・フェッロ)とコラボレーション。なんともイタリアらしい大げさな内容のCMです。
このTiziano Ferro、当時彼のことを知らずに、イタリア人の友人たちに誘われるがままにフィレンツェ公演のコンサートに行ったことがあるのですが・・超アイドルなだけに、彼を崇拝するイタリア「ギャル」たちの発狂ぶりがすごかった!彼の歌を聞いたというより、発狂するイタリアギャルたちの黄色い歓声をひたすら聞く羽目になった3時間公演でした・・。歌って踊り狂うイタリア人の女の子たちのノリは「凄まじい」の一言で、圧倒されっぱなしでした。
もうひとつ余談。このCMビデオのPerugina社製のBACIチョコレート、日本人にもイタリア土産として人気なのですが、実は国際宅配便配送がNGなんです。ヤマト運輸の「イタリアから国際宅急便で発送される際の規制項目」リストに記載されています。というのも、ヤマト運輸に聞いた話ですと、チョコレートに使用されている原料の一部が日本で使用が認められていないものだからだとか。というわけで、このチョコレートを国際宅配便で別送しようと思ってもできませんのでご注意を。
(後日追記→その後、いつも利用しているヤマト運輸から「BACIチョコレートも送れるようになりました」と連絡がありましたので、追加で書いておきます。なぜNGだったのか・・・不思議ですが。)
さてバレンタインの話に戻します。今年のバレンタインはちょっと素敵な映画のような体験をしました。
(イタリアの路上で見つけた自転車。どういう経緯でフィレンツェにたどり着いたのか非常に気になる「雪印」の入れ物!日本でだって見かけたことがない気がします。フィレンツェではなんだかオシャレに見えるのも不思議!*注意*この自転車は「イメージ」で、今回の話のとは何の関係もありません。)
今年のバレンタインは土曜日だったので、毎週土曜日にレギュラー出演しているフィレンツェのラジオ局へ自転車で向かっていたところ、自転車のチェーンが外れてしまいました・・・。先週、同じくラジオ局に向かっていた際にチェーンが外れて以来、しょっちゅうチェーンが外れるようになってしまい、チェーンを戻すためにゴム手袋も常備するようになったくらいです。昨日もまた、細い路地裏に自転車を止めて、手袋をはめてチェーンを戻していたところ・・・“Hai bisogno a mano?(アイ・ビゾーニョ・ア・マーノ?=手伝おうか?)”とイタリア人男性の声が。顔をあげる前に、その男性はさっさとかがんで、テキパキ直し始めてくれました。慌てて手袋を使ってくださいと言うも、「どうせ仕事で汚くなるから構わんよ」とどんどん直す。ものの1分で直してくれました。“Grazie mille (グラッツィエ・ミッレ=ありがとう)”と言うと、“Figurati(フィグーラティ=どういたしまして)”と返事してさっさと去っていきました。この日はラジオの他の出演者にバレンタインのプレゼントしようと思って、チョコレートを持っていたので、その人にお礼で渡したかったのですが、かばんからチョコレートを出そうとしている間にさっと消えてしまい、なんと顔さえも見られませんでした。声と洋服の感じでは同年代の印象でした。
イタリア人、みんながこうっていうわけではありません。むしろこんな人、全然いないんです。先週土曜日に初めてチェーンが外れて、直し方もわからずに本当に困って右往左往していた時は、私の横を30人(しかもほとんどが男性)は通り過ぎたであろうに、誰一人として立ち止まりすらしませんでした。それだけに、今回チェーンを直してくれたイタリア人の親切ぶりが一層身に染みました。またお礼の見返りも何も求めず、さっと立ち去っていく姿があまりにもスマートでかっこよかったです。せめて顔くらい見たかったなあ~なんて思いますが、顔を見ていないからこそ一層妄想が膨らんで映画のワンシーンのような余韻を残しているのかもしれませんね?!ちなみに、こういうシチュエーションでは、イタリア語会話はなんだかいっそうロマンチックに響きます(笑)なんだか思いがけず、素敵な思い出ができた今年のバレンタインでした!見知らぬ素敵なイタリア人、ありがとう!
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