ピッティ・ウオモ期間中は街中でファッション・パーティー
フィレンツェでは6月14日~17日に世界最大規模のメンズファッション見本市ピッティ・ウオモが開かれました。
「ピッティ・ウオモ90回イタリアのメンズファッション写真スナップ一挙公開(前篇)」
「ピッティ・ウオモ90回イタリアのメンズファッション写真スナップ一挙公開(後篇)」
フィレンツェで年に二回、1月と6月に開かれるこのファッション見本市には、世界中からブランド、バイヤー、ジャーナリストなどファッション関係者が訪れます。この期間中は様々なブランドや雑誌社、ファッション関連会社がフィレンツェの街中のいたるところでパーティーを開くため、フィレンツェの夜の雰囲気が一変して華やかになります。
普段は入ることのできない建物などで開かれることも多く、豪華絢爛な宮殿を見る楽しみもあるのがピッティのパーティー。観光旅行で見るイタリアとはまた違う、優雅で妖艶なイタリアの雰囲気も味わえます。
フィレンツェのファッション専門学校ポリモーダのファッションショー
フィレンツェには有名なファッション関連の専門学校POLIMODA(ポリモーダ)があり、今回のピッティ期間中にはファッションショーを行っていました。会場となったPalazzo Strozzi(パラッツォ・ストロッツィ)には在学中の生徒、ポリモーダの先生たちが駆けつけ、賑やかな雰囲気に。招待客の中には元ユナイテッドアローズの上級顧問 クリエイティブディレクション担当の栗野宏文氏の姿もありました。
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トスカーナのデザイナーを中心としたファッションブランド展示会
アルノ川沿いにある美しい美術館Museo Bellini(ムゼオ・ベッリーニ)では、トスカーナのでデザイナーブランドを中心としたファッション関連の展示会が開かれ、初日にはオープニングパーティーが開かれました。ムゼオ・ベッリーニは普段は事前予約制の美術館です。フィレンツェの街のパノラマが広がるガラス張りの部屋ではDJライブとスパークリングワインのアペリティフが。
フィレンツェのフラワーアーティストによる天井に吊るされた植物の飾りつけもオシャレ。
展示会場には重厚なインテリアが配置され、ノスタルジックな雰囲気が漂っていました。展示ブランドは洋服からバッグ、ジュエリーなど様々なアイテムなど。デザイナー、アーティストたちの情報交換の社交場となっていました。
ファストファッションブランドCOS(コス)のパーティー
数年前、フィレンツェの中心地にもファストファッションブランドCOS(コス)がオープン。美しい建物内に1階がレディース商品、2階にメンズ商品を配置。リーズナブルな価格&価格以上に見える洗練されたデザインで、イタリアでも人気があります。フィレンツェ店での見どころは2階のメンズフロアの天井。木彫りの美しい天井に圧倒されます。ピッティの期間、コスでは普段入ることのできない2階メンズフロアにつづいたテラスでDJライブパーティーが開催されました。
あまりの混雑ぶりに入場規制がかかり、テラスに入りきれない人たちが店内で待機する状態に。普段入ることのできないテラスからの眺めは美しく、街のど真ん中のテラスでDJ生ライブにお客さんたちも盛り上がっていました。
街も活気づき、ファッション関係者によって華やかな雰囲気に
イタリアというとファッションの国というイメージがあり、確かにミラノへ行くと、日本人のイメージするような華やかなファッションに身を包んだイタリア人を多く見かけます。しかし、古都フィレンツェでは普段は全くそんな雰囲気はありません。普段はオーソドックスな格好の人が多く、どちらかというと地味なファッションの人が多いです。フィレンツェ市民の中には「ピッティは着飾るしか能のない、見かけばかり気にする中身の無い人たちのイベント」「奇抜な恰好を良しとするおかしな人たちには来てほしくない」といったようなピッティ・ウオモに対して批判的な声をあげる人も毎回います。奇をてらった格好をして写真撮影されるのを待つ人たちが年々増えているのを目の当たりにすると、フィレンツェ市民が彼らを滑稽にとらえるのも理解できます。ただ、街中に普段見かけないような明るいファッションの人たちが溢れると、なんだか街が活気づいて見えるのもまた事実。
年に二回くらい浮世離れした雰囲気を楽しむことができる1週間があるのも、街のカンフル剤になっていいような気がします。ピッティ期間中にフィレンツェを訪れる機会がありましたら、街歩きをしてみてください。普段の落ち着いた穏やかなフィレンツェとはまた違った雰囲気を味わえますよ。
次回はさらに華麗なファッション・パーティーをご紹介します。豪華絢爛な大豪邸でのパーティー潜入してきました。
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