友人カップルのChiara(キアラ)とFrancesco(フランチェスコ)が、FANTOCCE(ファントッチェ=人形)という名前のかわいいクッキーを作ってくれました。このFANTOCCE、バレンタインにもぴったり!なので、今回はその作り方をご紹介します。デコレーションがとても楽しいので、子供と一緒に、または友達や、カップルで作るといっそう盛り上がりますよ!
イタリアでのバレンタイン事情についてはこちらもあわせてどうぞ!「一年で最も予約が取れにくい日は?イタリア流バレンタイン」
キアラとフランチェスコは二人ともトスカーナ・モンテバルキ出身で、現在はフィレンツェに住んでいます。キアラは建築家、フランチェスコは出版社でエディターをしています。数年前には二人で一緒に日本を旅行してとても気に入ったとか。宮崎駿監督の映画も大好きだそう。彼らの日本旅行記については、彼らが日本で撮影した素晴らしい写真の数々とともに近いうちにご紹介したいと思っています。
「RICETTARIO di CHIARA」(リチェッタリオ・ディ・キアラ=キアラのレシピノート)
とても女の子らしい性格のキアラだけに、レシピノートはデザインも文字もキュートです。
このまま出版したいくらいかわいいキアラのレシピ本!このFANTOCCE(ファントッチェ)というクッキーは、じつは歴史ある伝統的なお菓子なんです。詳しくは後ほどご説明します。
さて、作り方はこちらです。
Fantocce(ファントッチェ)
小麦粉:450グラム
砂糖:200グラム
卵:2個
バター:170グラム
イースト(酵母):15グラム
レモンの絞り汁:レモン一個分
リキュール:イタリアのビンサント(甘いワイン)など。無くてもOK。
カカオパウダー:適量
デコレーション:適量
- 混ぜやすくするため、バターを細かく刻みます。
- カカオパウダー、デコレーション用のチョコ以外を全部ボウルに入れます。
- カップルで一緒に作れば一層楽しい♡
- 最初はフォークで混ぜ合わせる。
- まとまってきたら、手でしっかりこねる。
- しっかりこねたら、こんな感じになります。
- 茶色くしたい生地の分だけカカオパウダーと生地を混ぜ合わせます。
- アルミのトレイに小麦粉をまぶして生地がアルミにくっつかないようにします。
- クッキー型は使いません!粘土遊びの感覚で生地で好きな形を作っていきます。
- 三つ編みを作りたい場合は、細い紐を3本作り、三つ編みにします。これは面白いアイデア!
- デコレーションは子供や友達、カップルと一緒にするのが楽しいとか。キアラとフランチェスコも仲良くデコレーション。
- カラーコーディングされたチョコレートなどや色付けされた砂糖などでデコレーションしていきます。
いつも仲良し、なんとも微笑ましい~。見ているこちらまで幸せが伝わってきてなんだか嬉しくなりますね!
彼らのアツアツぶりに耐えられず?!彼らの愛猫・ドラちゃんは隠れてしまいました~。
クッキーもアツアツに焼けています。オーブン160度で5分くらい焼き、様子を見て足りなかったらもう少し焼いてください。仕上がりは柔らかめです。壊れやすいので注意してください。すぐに焼きあがるので、子供たちも待ちくたびれることがないですよ!
左は 2015年は日本は羊年ということで羊をリクエストしたところ、左側のような感じになりました。フンを作っちゃうあたり、さすがイタリア人、ユーモアセンスに溢れています!真ん中はFantocceの伝統で女の子が作るお人形、右端は男の子が作る馬だったんですが、この馬に悲劇が!焼く前はこんなにスリムで美しかった馬が・・オーブンの火加減が強すぎたために、道産子になってしまいました 😯
ブサイクに仕上がっても、それはそれで笑えてまた楽しいものです!バレンタインにはハート形でも♡
このクッキー見た目がかわいいだけでなく、味もレモンの風味がきいていて爽やかで美味しいんですよ。
このクッキーFantocce(ファントッチェ)には歴史があります。キアラとフランチェスコの出身地Montevalchi(モンテヴァルキ)の伝統的なクッキーなんですが、このクッキーはイタリアの祝日1月6日ベファーナの日に食べられます。その昔、このモンテヴァルキ地方では貧しかった農家の人たちが、このベファーナの祝日に、お金はないけれどなんとか子供たちを喜ばせるプレゼントをしたいと考えて生まれたクッキーなんだそうです。そうした時代背景があるからこそ、伝統的なファントッチェの形は、女の子には「お人形」、男の子には「馬」なんだそうです。おもちゃ代わりにクッキーのプレゼントなんて素敵ですよね。子供たちも1年に一度だけ、このベファーナの日に食べられるファントッチェを毎年楽しみにしているそうです。
(photo: Chiara 2011年撮影)
こちらの素敵なSignora(スィニョーラ=ご婦人)は、キアラのお祖母さんのBrunetta(ブルネッタ)さん。4年前にキアラが撮影した写真で、かわいらしいフクロウのファントッチェを作っている様子です。当時、93歳だったそう。洋服の色の組み合わせといい、フクロウの飾りつけといい、センスが光っています!毎年、子供や孫のためにファントッチェを手作りしていたそうです。キアラが今回作ってくれたファントッチェのレシピも、お祖母さんのブルネッタさんから受け継いだもの。
こうして、お祖母さんから孫へ伝統を受け継いでいくのっていいですね。キアラもお祖母さんを見習って、毎年ファントッチェを手作りしています。過去にキアラが知り合いの子供たちと一緒に作ったファントッチェはこちらです。
写真をクリックして頂くと、それぞれの写真の全体像が見えますので、どうぞクリックしてみてください♪
イタリアでも大人気の「となりのトトロ」、トトロと猫バスも作ったようです。とっても上手!それから男の子に大人気のスターウォーズもあります。猫やお人形などの飾りつけは、日本人の感覚とはやはりかなり違って面白いですね。
イタリアのクッキー作りは愛情ががたっぷりこもっています♡今年のバレンタインは、生地だけ先に準備して、子供や家族、友達や恋人とデコレーションを一緒に楽しむクッキー作りなんていうのはいかがでしょうか?もちろんバレンタイン以外にも、子供たちの誕生日パーティーなどでも喜ばれそうです!
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