ピッティ・ウオモ90回ファッション・スナップ写真を会場からお届け(後編)
6月14日~17日、フィレンツェにて世界最大級の男性ファッション・プレタポルテの見本市PITTI UOMO(ピッティ・ウオモ)が開催されました。会場からファッション・スナップ写真をお届け、今回は後編です。
前回はこちら→「ピッティ・ウオモ90回イタリアのメンズファッション写真スナップ一挙公開(前篇)」
22年ピッティを見てきたフィレンツェ在住日本人ディストリビューターにインタビュー
1994年から22年間、毎回ピッティ・ウオモに参加し、ピッティの変遷を目の当たりにしてきたフィレンツェ在住日本人ディストリビューターY氏に、「今回のピッティについて」会場にてお話を伺いました。今回、Y氏はピッティ参加のイタリア企業6社を担当しています。
「今回のピッティ・ウオモは、目新しいものがあまりないというのが正直な感想です。最近の不景気から、メーカーも冒険しにくくなり、失敗した時のリスクを恐れ、個性的なものを生み出さなくなっている背景があるからです。
また、とても混沌としているという印象も受けます。以前はシャツを作るメーカー、ジャケットを作るメーカーと分れていましたが、最近はシャツメーカーがジャケットやズボンなどなんでも余計なものまで生産するようになり、それぞれのメーカーの個性が埋もれてきているように感じます。これはひとつの企業がなんでも生産するファストファッションの影響が大きく、その流れで専門性のあったメーカーも何でも屋になっていく流れがあるからだと思います。ファストファッションは毎週新作を出していきますが、ピッティは年に2回のみ。なのでファストファッションと対抗しようにも、毎週発表と年2回発表では、目新しさではファストファッションに遅れを取ることが必然的。業態が違うため、本来の専門分野で個性を出す原点に戻るのも大事だと思います。
そもそも、専門メーカーは自社生産できるものは専門商品のみ。たとえばシャツメーカーは自社工場ではズボンは生産できない。そうなると、ズボンは他社へ発注することになります。つまり、バイヤーがシャツ会社へオーダーしたズボンは、実際はシャツ会社がオーダーした別のズボン会社への発注となり、オーダーは直接ズボン会社と打ち合わせをしないため、そこで認識のズレが生じ、トラブルが起きる元となることもあります。
ですから、最近のように混沌としたピッティでは、トラブル回避のため、そしてきちんと生産するメーカーを見分けるために、バイヤーはよりいっそうメーカーの専門性をしっかり把握しているディストリビューターに依頼することが重要になってきているように感じます。」
今回はイタリア人カメラマンによるファッション・スナップ写真
撮影は、イタリア人カメラマンの友人Valerio Francesco Sabatelli(ヴァレリオ・フランチェスコ・サバテッリ)の協力を得て、二人で撮影してきました。前回は私が撮影、今回はヴァレリオが撮影した写真スナップを一挙ご紹介。
次回開催は2017年1月10日~13日
ピッティ・ウオモ次回の91回目の開催は、同じ会場フィレンツェのフォルッツァ・ダ・ヴァッソにて来年1月10日~13日です。
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