ここ数日、フィレンツェはまた寒さが戻ってきて、ものすごく寒いです。昨夜はマイナス1度。今日は少しでしたが雪も降りました。ここ数日間に、日本からフィレンツェへお越しになる方は、しっかり防寒対策することをお勧めします。
さて、イタリアも日本と同じで、各土地に郷土料理があります。イタリア国内を旅する時、郷土料理を食べることが何よりも楽しみであるくらい食いしん坊な私、フィレンツェにいながら、各地の郷土料理が食べられたらいいのに・・なんて時々思います。ちなみに、「食いしん坊」とはイタリア語でGOLOSOゴローゾ(男性に対して)、 GOLOSAゴローザ(女性に対して)といいます。イタリアでも大きい都市になると、よその都市の郷土料理のレストランがあります。東京に沖縄料理居酒屋があるように。というわけで、昨夜はフィレンツェにあるプーリア料理レストランへ行ってきました。日ごろから食べ物の好みが合うイタリア人の友人から「美味しいから行ってみて」と勧められたレストランです。イタリアでもやっぱり口コミ情報は重要。
ちなみにプーリア州は日本で昨年少しだけ有名になりました。というのも、歌手の宇多田ヒカルさんが結婚したイタリア人青年がプーリア州出身。結婚式を挙げた場所もプーリアで、その美しさが日本のお茶の間でも話題になりました。
さて、レストランに話を戻します。なにはなくとも、やっぱりワイン。お勧めを聞くと、プーリアのロゼワインを勧められました。トスカーナ料理のレストランでロゼを勧められたことは一度もないので、なんだか新鮮。「美味しくなかったら交換していいから、まずは試して!」と言うことで、試飲させて頂くと、さっぱり飲みやすくプーリア料理ではよく食べられる魚料理にも合う感じ。勧められるままに、これを選びました。
私の写っている写真は半分以上、グラスを持っている写真のような気がします・・。イタリアに滞在している楽しみの半分はワインってことでしょうか・・。
まずは前菜(アンティパスト)から。
degustazioni tipiche pugliesi(プーリア料理のアラカルト)
左側の4つのお皿のうち、手前から、salsa piccante(辛いソース)burrata(ブッラータというチーズ)salame(サラミ)caponata di verdure(野菜のカポナータ)、右側のお皿はpasticcio di patate e ragù( ポテトとミートソースの合わせ)。ブッラータは大好きなチーズで、これが乗ったピザとかもう最高です。生クリームみたいなチーズ汁?がジュワっと口に広がります。カポナータもポテトも甘めの味付けで、日本人が好きそうな味。どれも美味しかった~。
続いて一皿目(プリモピアット)
melanzana ripiena al forno con caciocavallo(カチョカバッロというチーズがかかったナスの詰め物のオーブン焼き)
こちらは、プーリアを代表する郷土料理だそうで、プーリア特産のカチョカバッロというチーズを使っています。このチーズがオーブンでとろけて絶妙。イタリアの茄子は日本のより柔らかく感じるものが多く、この料理も茄子がとろけました。
今回お邪魔したこちらのプーリア料理レストランは、フィレンツェのPiazza della Libertà(自由広場)のすぐ近くにあります。わずか8つほどしかテーブルがない小さなレストランなので、週末などは予約をした方が無難です。レストラン情報は最後に。
二皿目・メイン料理(セコンド・ピアット)
branzino al pesto di agrumi (スズキのシトラスソースがけ)
rana pescatrice con lardo (アンコウのグリル、ラードのせ)
スズキの方は、柑橘系シトラスソースと合わせて食べるのが新鮮。これは家でも再現できそう。
アンコウは、イタリア語ではrana pescatrice(ラーナ・ペスカトリーチェ)といいます。ranaはカエルなのですが、なんとなくカエルっぽい顔をしているからでしょうか??よくイタリアの魚売り場でもアンコウを見かけますが、イタリアでも高価な魚です。
こちらのアンコウ、なんと上にお肉のラード(薄いので口に入れると溶けるくらい)が!ラードは苦手ですけど、アンコウと一緒に食べると、油の乗った魚のような味になり、美味しかったです。他の魚でも代用できる調理法かも。
最後は別腹デザート。イタリア語ではドルチェです。
crepe di farina di castagne e ricotta (チョコレートソースがけ栗粉のクレープ、リコッタチーズ入り)
イタリアのデザートは甘さ控えめなのが多いので、日本人の口にも合います。
お店のご主人、コックさんともども、残念ながらプーリア出身者ではないのですが、プーリア食材を使い、なるべくプーリア料理に近づくよう日々努力しているとのこと。ご主人には日本人のご友人がいるそうで、すっかり仲良くなって色々話したのですが、最後にプーリアのチェリーリキュールをサービスしてくれました。これまた絶品。35度とアルコール度数の高いリキュールでしたが美味しかったです。
プーリア州はBARI(バーリ)とALBEROBELLO(アルベロベッロ)を訪れたことがあるのですが、食事はしなかったので、次回は是非、地元でプーリア郷土料理を食べてみたいです。
※2016年6月追記:このレストランは残念ながら、その後閉店となってしまいました。また別のプーリア・レストランへ食べに行った際は、こちらのブログで紹介しますのでお楽しみに!
Ristorante Pugliese Sed Lex Degustazioni (リストランテ・プリエーゼ・セッド・レックス・デグスタッツィオーニ)
住所 Via Pier Capponi, 72, 50132 Firenze, Italia
電話 055.4089487
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