ポンテベッキオ(ベッキオ橋)そばのアルノ川沿い道路が200メートル陥没
イタリアに住んでいて悩ましいことのひとつが「水」問題。私が住んでいる地区(ユネスコ世界遺産内)に問題があるのかどうかは定かではないですが、まあよく水道を止められます。なんらかの工事をするのに必要な上で水道を止められるのは仕方ないし、日本でも稀に工事のために水道が止められることはあります。悩ましいのは、「水道を止めますよ」という事前告知がないこと。突然、夜、何の前触れもなく水が止められることが時々起きます。事前に告知さえしてもらえれば、準備もできるのですが、前触れもなく水がぴたっと止まります。これにはいつもうんざりさせられます。おかげで、日ごろから飲み水とトイレなどに使う水をペットボトルなどに入れて、前触れなき水道停止に向けて準備をしておく癖がつきました。そうはいってもたいてい夜間に水を止められるので、夜間にシャワーに入る習慣のある日本人の私は辛い限り。私の悩みはまだかわいいもので、水を使用するバール(イタリアの喫茶店兼コンビニのようなもの)やレストランは商売上がったりになり、被害は大きいです。どこかで水を止めるという告知を調べることはできないのかと周りのイタリア人たちに聞いてみるものの、そんなものはないと口を揃えて言います。日本でそんなことが起これば大変な問題になりそうですが、イタリア人はもうあきらめの境地に。
そんなイタリアなので、昨夜また水が突然止められた時にも、「やれやれ、またいつものことか・・」とあきれつつも、驚きはしなかったのですが・・朝のニュースを見てびっくり。今回ばかりは事前に水道水を止める告知はできなかったと納得することに。というのも、アルノ川沿いの道路下の水道管が破裂し、そのことが起因して道路が200メートルにも渡って陥没!しかも場所は、観光名所のポンテベッキオ(ベッキオ橋)のすぐそば。なんと、私が住むアパートから徒歩3分の距離ではないですか。そりゃあ、水道も止まるはずです・・。
道路陥没は道路下の水道管の破裂が原因?
ポンテベッキオから徒歩1分ほどのアルノ川沿いの通り、Lungarno Torrigiani(ルンガルノ・トッリジャーニ)の道路が今朝の午前6時半頃、200メートルに渡って陥没しました。昨夜の0時過ぎに道路に水が溢れ冠水したことから、既に道路は封鎖されており、通行車も通行者もおらず、けが人は出なかったのですが、路上に既に縦列駐車していた車20台が浸水被害に遭いました。原因は現在究明中ですが、道路下の水道管が破裂し、水道管から水が溢れたことが原因ではないかという憶測が巷で飛び交っています。
ポンテベッキオを渡り、フィレンツェの中心部を一望できるミケランジェロ広場へと向かう通りなので、普段から観光客のとても多い通り。ポンテベッキオ、ベッキオ宮殿、ウフィッツィ美術館を一望できる眺めのいい通りなので、今日ここを通ろうとしていた観光客は残念な思いをすることになりました。
上の写真は午前10時半頃、現場を通った際に撮影したのですが、陥没した道路の両サイドは依然として通行止めとなっていました。災害現場を一目見ようと駆けつけたイタリア人たちの人だかりができ、現場は騒然とした雰囲気でした。
今週フィレンツェを訪れる観光客の皆様、残念ながらポンテベッキオとウフィッツィ美術館を一枚の写真に収められるこの通りがいつになったら再び開通するかはまだ見通しが立っていないようです。
私はというと、いつもように水道が止められた悩みに加えて、新たな悩み「果たしていつになったら水道は復旧するのだろうか」という疑問に頭を抱えているのでした。今回は長くかかりそうだなあ・・・。
追記5月26日)この騒動の続報&現地イタリア人たちの反応もあわせてどうぞ!→【 フィレンツェ道路陥没続報、イタリア人のユーモアは笑える? 】
【La Repubblica(イタリア最大手新聞社)のニュース動画↓】
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