イタリアには美しいがサンクチュアリ(イタリア語ではsantuario)が沢山あります。車でしか行けないような辺鄙なところにも沢山あり、そういう場所の周りはただ自然が広がるのみなので、一層神秘がかった雰囲気が漂っています。今日は、トスカーナ州、フィレンツェから車で30分ほどのところにあるSantuario di Montesenario (サントゥアリオ・ディ・モンテセナリオ)を訪れました。
教会に向かう坂より手前に「grotta e fonte グロッタ・エ・フォンテ=洞窟と泉」という表示があるので、その表示に沿って道を下っていくと、上の写真の場所にたどり着きます。洞窟と泉といっても小さなもので、正直それ自体はなんてことないのですが、洞窟を覆う建物が、周りの自然と一体化して不思議な雰囲気を持っていました。
教会にあった案内によると、この教会の基は1234年、7人のフィレンツェの貴族が家族を捨て、このモンテセナリオにやってきて建てたものだそうです。彼らはカトリック教の派閥のひとつServi di Maria派の創設者となり、後にこの派閥はフィレンツェの有名なS.Santissima Annunziata 教会(サン・サンティッシマ・アヌンツィアータ)を建設したとのこと。ちなみに1234年は日本はまだ鎌倉時代ですね。
教会の中はピンクの大理石が多く使われているので、全体にピンクがかっています。こちらの教会の装飾は17世紀に施されたようです。
教会の裏側に入れる教会というのはここが初めてでした。牧師さんの目線で教会を見るとこんな感じなんですねえ。
イタリアのサンクチュアリには修道院で作られるアルコールが販売されていることが多く、それもサンクチュアリを訪れる楽しみの一つです。こちらは、Gemme di Abete (モミの木の新芽)とChina(キナ)のお酒。
辺鄙な場所にひっそりと佇むサンクチュアリめぐりをするのもイタリアの楽しみのひとつです。イタリアで車を運転する機会がありましたら、どうぞ訪れてみてください。アルコールはボトルで販売もされていますので、その場合はお土産で買って帰ってから楽しんでみてはいかがでしょうか。
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